こんにちは。
ふだんならnoteで「100分de名著を語ろう」(clubhouseルーム)のレジュメを作成しているのですが、今回の『古今和歌集』については、こちらのブログで発表したいと思います。
各回で、10数首ずつの歌が紹介されているようなので、第一義的には、それらの歌の紹介(=引用)に務めることといたします。どうぞよろしくお願いいたします。
テキスト目次
【はじめに】千年の時を越えて
【第1回】めぐる季節の中で
【第2回】恋こそ我が人生
【第3回】歌は世につれ、世は歌につれ
【第4回】女の歌は「強くない」のか?
第1回 めぐる季節の中で
※小見出しと各首の連番は引用者によるものです。
1)「仮名序」に綴られた目論見
2)春の気配を喜ぶ
①袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ(紀貫之)
3)見えないからこそ美しさが際立つ
②春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる(凡河内躬恒)
4)業平の大胆な手口
③世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平朝臣)
5)意外性の効用
④見渡せば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける(素性法師)
6)掛けて、重ねて、人生の深みを詠む
⑤花の色はうつりにけりないたづらにわが身よにふるながめせしまに(小野小町)
7)風流ではない夏を詠む
⑥五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(よみ人知らず)
8)夏歌の親子対決
⑦ほととぎす初声聞けばあぢきなくぬし定まらぬ恋せらるはた(素性法師)
⑧はちす葉の濁りにしまぬ心もてなにかは露を玉とあざむく(僧正遍昭)
9)ちいさい秋、見つけた
⑨秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(藤原敏行朝臣)
⑩月見ればちぢに物こそかなしけれわが身ひとつの秋にはあらねど(大江千里)
10)和歌で競う大人のゲーム
⑪秋風の吹きあげにたてる白菊は花かあらぬか波のよするか(菅原道真朝臣)
11)平面の絵を歌に詠む
⑫立ちとまり見てをわたらむもみぢ葉は雨とふるとも水はまさらじ(凡河内躬恒)
12)凍てつく冬に春を探す
⑬冬ながら空より花のちりくるは雲のあなたは春にやあるらむ(清原深養父)
⑭昨日といひけふとくらしてあすか川流れて早き月日なりけり(春道列樹)
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今回紹介されているのは以上となります。お読みくださり、ありがとうございました。それではまた!