こんにちは。
9月度のハイブリッド型読書会での課題本である、本田由紀さんの『「日本」ってどんな国?』についてのレジュメを随時掲載してまいります。今回は「はじめに」を概観します。
はじめに
※以下の通番は、レジュメとして本書の小見出しを再録した際、引用者が便宜的に割り振ったものです。
1.日本がどんな国か確かめよう
- 日本=スゴイ国/普通の国/相当やばい国?
- 客観的なデータから実情を捉える必要。
- どの部分に注目するかで見え方が異なる。
- 多数の「サブシステム(=社会領域)」から成り立つ現代社会。
- 主要な社会領域をできるだけ広く見渡す。
- 日本という国について社会学をする!
- 異なる言語を使う隣国との関係が良好ではない=世界のうねりを知らない。
2.他の国と比べてみよう
- できるだけ多くの国と共通の尺度で比べてみる。
3.国際比較をするときに気をつけるべきこと
- 数値の定義や質問が異なっていないか。
- 調査対象が偏っていないか。
- 「すべてがわからないならちまちまデータ見ても意味なくね?」は危険。
- 集めた情報を大切にして、そこから考えていくしかない。
4.本書の内容
- 「要するに」という形でぎゅっとまとめた表現をすると、複雑な社会のあり方のどこかは必ず表現しきれなくなる。
5.各章の説明
- 第1章:家族
- あたりまえに見える「家族」の定義や範囲が実は複雑であること。
- 家族構成の変化、少子高齢化。
- メンバー間の関係の特徴、なぜそうなっているのか。その背景。
- 家族についてどう考えられ、何が期待されてきたか。
- 第2章:ジェンダー
- 性別間の不平等が、先進諸国では最悪。
- なぜこうなってしまっているのか → 概念とデータから論じ、そこから脱するための考え方を把握する。
- 第3章:学校
- 称賛と批判/良しとされてきた面の背後で相当の代償。
- 高校段階にきわめて独特な性質が見られる。
- 第4章:友だち(=人間関係)
- 社会学では「友だち」をどう捉えるか。
- 「友だち」の実情。
- 大人たちにとっての「友だち」の数や偏り。
- 第5章:経済・仕事
- 明らかな経済的活力の低下。要因を示す。
- 特異な働き方。
- 求められる変革の方向性。
- 第6章:政治・社会運動
- 民主主義をどう考えるべきか。
- 投票率の低下、若者の政治意識。
- 政府についての考え方に見られる偏り。
- 政治参加や社会運動のあるべき形。
- 第7章:日本と自分の関係
- 生きることの意味や自分自身について否定的な感じ方が強い日本の若者。
- ナショナリズム、権威主義が上昇傾向。
- 相当やばい国な日本
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以上を素材として、読書会において語り合っていければと考えています。お読みくださり、ありがとうございました。それではまた!